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 令和6年5月19日に岡山県精神科医療センターがサイバー攻撃を受け、電子カルテをはじめとする院内システムがランサムウェアと呼ばれる身代金要求型コンピュータウイルスに感染し、法人内の診療所を含む全カルテが閲覧できなくなるなどの大きな被害が生じました。患者さんとそのご家族、関係者の皆さまには多大なご迷惑とご心配をおかけいたしましたこと、改めて深くお詫び申し上げます。


 この度、医療情報セキュリティの第一人者であり、当院の事案について厚生労働省初動チームとして原因究明にあたった一般社団法人ソフトウェア協会の専門家に事案調査を依頼し、本調査報告書を頂きました。この調査の目的は、つまびらかに事実を記載し、ひとえに今後の対策にとって重要な情報を正確に把握して、公表することです。本報告書は一切の忖度なしで事実と責任の所在を明確にし、今後の警鐘とすることをお願いしています。そのことは、報告書に書かれた厳しい指摘の数々をお読みくださればご理解いただけると思います。


 本事案については、令和6年6月11日付けでご報告のとおり一部、情報の漏洩が発覚しましたが、その後、幸いにも被害の拡大は確認されておりません。今も警察当局の捜査が続けられておりますし、当センターといたしましても、専門の業者に依頼し、引き続きモニタリングを続けてまいります。


 今後におきましては、本報告書を踏まえ国(厚生労働省・総務省・経済産業省等)の新たな指針も参考にしながら、ガイドラインを遵守したシステムの構築により、再発防止とセキュリティ対策強化を図る所存でございます。


 これからも、地域の精神科医療の中核病院として、責務を果たすべく、職員一丸となって対応してまいります。引き続きのご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

令和7年2月13日
地方独立行政法人 岡山県精神科医療センター
理事長 山田 了士
院 長 来住 由樹

PDFはこちら⇒ランサムウェア事案調査報告書