アルコール依存症
アルコール依存症について
「酒は百薬の長」や「飲みニケーション」という言葉があるように、お酒は私たちの生活と深い結びつきがあります。
しかしアルコール依存症という病気になると、ほどほどで止めておこうと思っていても、ついつい酔いつぶれるまで飲んでしまったり、他人に自分の飲酒を非難されて腹が立ったりします。
このような場合、早期に診断を受けて、必要な治療や援助を受けることが大切です。
当センターでは、アルコール依存症の方への外来通院や入院治療を行っています。
外来通院では、医師による診察、多職種によるカウンセリングと共に、自助グループ(断酒会やAAなど)への橋渡しを行っています。また外来へ通院しながら、下記の「アディクション・リカバリー・プログラム」を受けることも可能です。
入院治療では、「解毒(お酒を体から抜くこと)」から始まり、「アディクション・リカバリー・プログラム(お酒をやめるためのプログラム)」を行っています。
アルコール関連疾患治療プログラム
依存症外来プログラム一覧
各プログラムは、以下のような内容で構成されています。
- 運動療法 ・・・ 定期的に、体成分測定(体脂肪量、内臓脂肪量、筋肉量など)、骨密度測定などを行い、個別メニューをもとに、マシンを使用して軽めのエクササイズを行います。体の動きを維持・改善したい方におすすめです。
- 女性アディクション ・・・ 女性のみが参加できる会です。
- ポケットトーチ ・・・ 分かりやすいテキストを用いて、病気についての理解、自分の振りかえりを行いながら、止めたい、量を減らしたいものに対しての対処方法を学びます。
- ひといき ・・・ 我々が日頃無意識に行っている呼吸などを意識しながら、「気づき力」を学びます。
- たけのこ会 ・・・ NPO法人たけのこ会が主催される断酒例会です。
- ノート内観 ・・・ 自分とこれまで関わりがあった人との振り返りを少しずつ行います。
- 新生会 ・・・ NPO法人新生会が主催される断酒例会です。
- DVD学習 ・・・ 依存症にという病気について、DVDを鑑賞しながら学びます。
- AA ・・・ アルコール依存症からの回復を目指す集まりです。
お酒を体から抜くためのプログラム
入院期間:1~2週間
自分一人ではお酒をやめられない、連続飲酒でお困りの方のためのプログラムです。
お酒が体から抜ける時、イライラしたり、汗をかいたり、手が震えたり、無いものが見えたりすることがあります。このような症状が出来るだけ起きないように、安全に体からお酒を抜くためのプログラムです。
体からお酒が抜けたあと、下記の「アディクション・リカバリー・プログラム」を受けることも可能です。
標準プログラム
入院期間:8週間
「お酒をやめたい・やめたほうがよさそうだ」もしくは「お酒について何とかしないといけない」という思いのある方のための治療プログラムです。
8週間の間に、アルコール依存症に関する知識と回復の方法を学びます。また、今までの人生を振り返りつつ、退院後の新しい生活を、ご本人、ご家族、病院スタッフで一緒に考える機会を作っています。そして退院してからもお酒をやめていくために、ご本人には外来通院及び自助グループへの参加を、ご家族には家族教室及び自助グループへの参加をおすすめしています。
個別プログラム
入院期間:4週間
仕事や家庭の事情などで「8週間の入院はちょっと・・・」と言われる方に、入院可能な期間でお酒について考えていただくプログラムです。
規則正しい生活で体の調子も良くなり、気にしていた肝機能の改善も期待できます。退院後は【1】標準プログラム受講の方と同様に、ご本人には外来通院及び自助グループへの参加を、ご家族には家族教室及び自助グループへの参加をおすすめしています。
断酒例会のご案内
断酒会とは・・・?
「お酒の問題を何とかしたい」という思いを持って例会に参加している方が、自らの体験を発表し、また他の参加者の体験を聞くことを通して、一日一日お酒をやめ続けることを目標に開かれている自助グループの会です。
当センター主催の断酒例会
「火曜会」 - 毎週火曜日18:00~19:00
※平成30年度で終了いたしました。多くの方のご参加、ありがとうございました。
地域自助グループによる断酒例会
NPO法人おかやまたけのこ会主催
毎週月曜日13:45~15:15
NPO法人岡山断酒新生会主催
毎週木曜日 13:45~15:15
さらに詳しいアルコール依存症治療のご案内
アルコール依存症治療に関する、より詳しい情報につきましては、下記PDFをご覧ください。
アルコール依存症の患者さん向けパンフレットのご案内
こちらのパンフレットもぜひご活用ください!!
その他パンフレットはこちらのページからダウンロードできます→患者さんへのご案内パンフレット
飲酒習慣をチェックしたい方はこちらのパンフレットをご覧ください
カードゲーム型依存症治療ツール「ARASHI(アラーシー)」について
このツールは、厚生労働科学研究にて作成されました。
アラーシー;(Addiction Relapse prevention by Amusement-like Skill-up tool for Help-seeking Innovation)のカードと取扱説明書を無料でダウンロードできます。
カード:http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000721618.pdf
取扱説明書:http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000721619.pdf
なお、本ツールをグループ療法(集団治療)として使用する場合のグループ療法マニュアルもあるので、所属機関名、責任者のお名前、住所、電話番号、メールアドレスを記載して、arashi.group.therapy@gmail.comまで、「グループ療法マニュアル希望」とタイトルに入れて、メールにてお問い合わせください。
アルコール依存症からの回復のためのリンク集
NPO法人岡山断酒新生会
http://www2.bbweb-arena.com/ods/
NPO法人おかやまたけのこ会
http://www.danshu.org/
岡山県依存症治療拠点機関
『依存症専門医療機関(依存症治療拠点機関)設置運営事業について』
https://www.popmc.jp/dep/
アル法ネット(アルコール健康障害対策基本法推進ネットワーク)
http://alhonet.jp/
eヘルスネット(厚生労働省)飲酒に関するページ
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol
市民のためのお酒とアルコール依存症を理解するためのガイドライン(厚生労働科学研究にて作成)
http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000646195.pdf
飲酒チェックツールSNAPPY-CAT(自らのお酒の飲み方について、約3分間で振り返りができます。また自らの飲酒量を簡単に調べることができます。)
https://www.udb.jp/snappy_test/